124分
prime videoにて配信中
こんな人にオススメ
- 日本を守ろうとする熱い魂を感じたい
- 涙腺崩壊したい
- ゴジラシリーズはそんなに知らない
〜あらすじ〜
ゴジラ七〇周年記念作品。
太平洋戦争で焦土と化した日本で、人々が懸命に生きていこうとする中、突然現れた謎の巨大怪獣が復興途中の街を容赦なく破壊していく。
残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。
(prime video紹介文より抜粋)
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
戦後のいろいろな思いが詰まっています
何本も作られてきたゴジラなのに
この作品でここまで感動するとは思いもしませんでした。
涙腺崩壊の2時間です。
終戦末期
特攻途中で機体不具合のため、敷島少尉(神木隆之介)は島に着陸した。
日本軍の小規模の基地だったその島には滑走路があり、整備兵が数名配備されていた。
その島に突如「ゴジラ」が上陸した。
整備主任のタチバナは、敷島少尉にゼロ戦の機銃でゴジラを撃ってくれと頼んだが、敷島少尉はビビってしまい撃てなかった。
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
整備兵はタチバナを除き全滅。
タチバナは敷島少尉を恨み、敷島少尉は自分のせいで多くが犠牲になったことで、2人とも心に一生残る傷を負ってしまう。
敷島少尉は実家へ帰ったが、すでに跡形もなく両親も空襲で亡くなっていた。
ある日、闇市で出会ったノリコ(浜辺美波)がなぜか敷島の家に居候してしまった。
ノリコも身寄りがなく、しかも他の女性から託された幼子のアキコを連れていた。
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
少しでも稼ぎたい敷島は、海で機雷除去の仕事を始める。
機雷を発見すると機関銃で機雷を破壊するが、素人がやると揺れる船の上だとなかなか当たらない。
しかし戦闘機乗りだった敷島はかつての感覚に衰えはなく、確実に機雷を仕留めることに周囲を驚かせた。
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
いつものように機雷除去に向かう船に乗っていると、周囲に深海魚のような死骸が浮いてきた。
以前にあった記憶だった。
ふたたび巨大生物と遭遇する。
「ゴジラだ!」
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
ゴジラ-1.0/C
ゴジラ-1.0/C
とにかく泣きます
とにかく泣きっぱなしです。
2時間のなかに様々な人たちの想いが詰まっています。
以下、少々ネタバレありです。
敷島(神木隆之介)とノリコ(浜辺美波)の2人の絶妙な関係が、物語をいいように振り回してくれます。
敷島とノリコと幼子であるアキコの3人で過ごす日々
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
敷島は最初迷惑がっていたが、なんだかんだで受け入れます。
家も建て替え、ノリコは銀座で事務の仕事をはじめ、順調な生活が始まります。
お似合いの2人だなぁとホッコリしていた矢先、ビキニ環礁での核実験のあとゴジラが目覚める。
そのゴジラが最初に向かった先が、なんとノリコが働いている「銀座」
ノリコは被害にあいます。
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
敷島は真っ先に銀座ヘ向かい、ノリコを助けにいきます。
国会議事堂前の防衛隊の戦車砲をくらったゴジラがブチギれ、口から熱線を吐きます。その熱線は核爆弾なみの威力です。
敷島は爆風に巻きこまれる直前、間一髪のところをノリコに助けられ、ノリコは吹き飛ばされてしまいます。
敷島はふたたび、終戦と同じく罪の意識にさいなまれ苦しみます。
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
ジーンとくる熱いやり取り
民間で結成されたゴジラ討伐部隊、「わだつみ作戦」が発動します。
敷島は志願します。
「ここですべてを終わらせる」その強い意味は、罪の意識とノリコの仇です。
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
熱いシーンがあります。
敷島が働いている機雷除去の勤務先の上司・秋津(佐々木蔵之介)と、居酒屋でこの作戦の打ち合わせシーンです。
敷島は戦闘機を所望します。ゴジラを戦闘機で誘導し、いざとなれば特攻する覚悟でした。
秋津は少しイラつきながら言います。
「お前、ヤケになってんじゃないか?」
「なんでこんなことになる前に、ノリちゃんを嫁さんにしてやれなかったんだ!」
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
敷島は心のなかではノリコを嫁にしたかったが、決断できずにいました。
それは、敷島の中でいまだに戦争は終わっていないことです。
生きる希望をなんとか見出そうと、モガいていることがヒシヒシと伝わってきます。
この「わだつみ作戦」に機材を提供している民間会社が作戦に参加しようとします。
命がけの危険な任務にまわりは止めようとしますが、会社の代表は一言で制します。
「我々だって戦争帰りです」
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
この作品で伝わってきたこと
「生きる」
これがテーマです。
毎晩、悪夢をみている敷島少尉は、自分は生きてちゃいけない人間なんじゃないか、実は屍なんじゃないかと苦しめられます。
ノリコはそんな敷島をみて強く言います。
「生き残った人間は、きちんと生きていくべきです」
「両親は空襲に焼かれながらも、生きろと言ってくれました」
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
終戦後にみんな希望を失いかけつつも、生き残った人たちはこれからの日本を作っていこうとします。
戦争に行った人はみんな罪悪感にさいなまれています。
国を守れなかったこと、家族を守れなかったこと、最後まで何もできなかった無力感。
戦後、生き抜いて国を新しく作ろうとした先人たちの熱い想いが、ゴジラを通じてこの映画に詰まっています。
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
衝撃のラスト
最後の最後まで感動させてくれます。
最後のある部屋のシーンです。この瞬間、涙が止まらなくなります。
ここである箇所を強調しているカメラワークがあります。
かなり衝撃的な事実が判明します。
ゴジラ作品ゆえの伏線だと思いますが、それを気にしなくても充分感動します。
ゴジラは遠目でみると可愛くもみえます。
何度も観れる名作です。
休日に家族で観るのにオススメの1本です。涙を見られたくない人はぜひ1人で!
(C)2023 TOHO CO.,LTD.
ゴジラ-1.0
ゴジラ-1.0/C