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2014年 アメリカ他
〜あらすじ〜
第二次世界大戦、ナチス・ドイツがヨーロッパを制圧していた頃、ハンガリーは戦禍を免れていた。
戦況が連合国とソ連側に傾くと、ハンガリーを守るため連合国側と交渉を始める。
しかしそれを察したドイツ軍が突如ハンガリーへと侵攻した。
ナチスのユダヤ人迫害はハンガリーでも行われようとしていた。
ユダヤ人である青年エルクは、ナチス将校になりすまし、命がけで同胞を救う行動に出た。
狂信的な国へ反発する勇気
感動しました。これほどまでに勇気ある行動ができたことに尊敬します。
ハンガリー・ブダペストに派遣されたナチスの指揮官は、あのアドルフ・アイヒマン。ユダヤ人迫害に最も多く関わった人物の1人ですね。
ハンガリーは当初、現政党が連合国側につくべく奔走していましたが、ナチス寄りの政党が実権を握ってしまったために、主にハンガリーの将兵がユダヤ人殺害や強制労働への連行を協力するという悲しき事実です。
そこからあのアウシュヴィッツへの連行も始まります。
家族、仲間のために命がけの行動へ
そして青年エルクは、ある事からナチス将校の制服を手にいれ、捕まった同胞を救出したり、連行されているユダヤ人を他の労働に使うとの名目で、強制労働行きを止めようと動き、何度も保護成功させます。
ナチ公にバレたら即射殺です。
そして周りにもたくさんの協力者がいました。1人でも多く助けようと、まさにみんなが命がけの行動です。
この映画のエルクを始め、杉浦千畝の命のビザや、オスカーシンドラーを初め、少しでも多く助けようと動いた無名の人々が他にもたくさんいたと思います。
●ユダヤ人虐殺の決定を描いた映画はコチラ →【ヒトラーのための虐殺会議】
印象的なシーンがあります。最後にどうぞ。少々ネタバレです。
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〜続き〜
ユダヤ人を救う手立てとして、中立国であるスイスの保護証書があれば、ナチスの連行を阻止できるというものでした。
規定を上回る数量以上の証書を次から次へと発行し、ユダヤ人へと届けます。もちろん偽造です。
ある森の中で連行されているユダヤ人100名近くを、スイスの領事がそれを停止させ、証書を持っているユダヤ人を保護しようとします。
連行されているユダヤ人は女性や子供や老人が大半です。
しかし中には新聞の切れ端しか持っていない人もいました。それを見たスイス領事は、そのただの切れ端を証書とみなし保護します。何人も何人も。
そこに最悪なことにナチスの一行が通り、証書を持っているか再度チェックさせます。
母親と子供がいました。証書は1枚です。母親はその1枚を子供に渡し、子供をトラックに乗せます。
母親は下を向き涙を流します。何も抵抗しません。
証書を持っていないものはナチスに即射殺されることを分かっているからです。
戦争が終わっても解決なんてない
ナチス親衛隊もそのナチスに協力した人間も、戦後は日常の生活を送り余生を全うしています。
戦争は人を変えます。まさに狂気です。
実際にその現実があったことを思い知らされると同時に、誰しもがその素質があるということに恐怖しました。
