125分
【主演】菅田将暉
こんな人にオススメ
- 恋人と観たい映画を探している
- 刑事に憧れていた
- そこそこの刺激が欲しい
〜あらすじ〜
漫画家として売れることを夢見る主人公・山城圭吾(菅田将暉)。
高い画力があるにも関わらず、お人好しすぎる性格ゆえにリアルな悪役キャラクターを描くことができず、万年アシスタント生活を送っていた。
ある日、師匠の依頼で「誰が見ても幸せそうな家」のスケッチに出かける山城。
住宅街の中に不思議な魅力を感じる一軒家を見つけ、ふとしたことから中に足を踏み入れてしまう。
そこで彼が目にしたのは、見るも無残な姿になり果てた4人家族……そして、彼らの前に佇む一人の男。
(prime video紹介文より抜粋)
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
デビューできないマンガ家
1つのウソから始まり大ブレーク、そして悲劇
ツッコミどころはありますが、いい緊張感で最後まで楽しめます。
団地の一室
マンガ家のアシスタントをしながらデビューを夢見る山城圭吾(菅田将暉)
明け方まで取り憑かれたようにマンガを描いていた。
編集部に持ち込む原稿だった。
圭吾が描くマンガは「サスペンス・ホラー」もので、今回は自信があった。
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
寝ないで描いている圭吾を、同棲している夏美(高畑充希)が心配して声をかける。
「また寝てないの?」
「これどうかな?」 嬉しそうに原稿を見せる圭吾
「相変わらず上手いね」
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
ー 編集部 ー
ヒットメーカーの編集者・大村(中尾明慶)に原稿を見てもらった。
「絵は上手いね。でもホラーとかサスペンスを描く人に必ず言うんだけどさ」
「リアリティがないわけ」
「あなたの作品、絵は抜群だけどリアリティがないというか、ありきたりだよね」
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
今回もダメだった。
圭吾の優しすぎる性格が災いし、読者を引き込めるような”リアルな悪人”キャラクターを描けなかったのだ。
圭吾は今回がダメだったらマンガ家デビューを諦めると決心していた。
アシスタントとして最終日
「幸せそうな雰囲気の一軒家のスケッチ」を頼まれ、圭吾は向かった。
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
いい雰囲気の一軒家を見つけスケッチしていると、隣人から声をかけられた。
「音楽がうるさいんだけど。迷惑だって言ってくれない?」
人のいい圭吾はチャイムを鳴らすが反応がない。
「ごめんくださーい。隣から苦情がきてるんですけど」
玄関の扉を開けて声をかけても反応がない。
家の中が散らかっている。
圭吾がリビングに行ってそこで見たものは、一家4人が惨殺され、イスに縄で縛られていた。
何かに足を滑らせ尻もちをつく圭吾
それは大量の血だった。
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
ふと横を見た。
庭に誰かがいる。
血だらけの包丁を持った男が、フラフラと歩いていた。
圭吾は失神しそうになった。
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
一躍、売れっ子に
”船越一家殺人事件 発生”
現場検証を行う警察
そのなかに刑事の清田(小栗旬)と、その上司・真壁(中村獅童)がいました。
清田(小栗旬)は元暴走族で少し破天荒なところがありますが、事情聴取に定評がありました。
圭吾は警察署に連れていかれ事情聴取を受けます。
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
圭吾の一連の出来事を清田に伝えます。
惨状を思い出した圭吾は過呼吸気味になります。
清田は最後に聞きます。
「犯人は見てない?」
「見てません」
圭吾はウソをついてしまいます。それには理由がありました。
解放されフラフラしながら家に帰ってきた圭吾を、心配そうに迎える夏美
「大丈夫? ケガとかない? ご飯食べれる?」
「いや...」
そのまま部屋にこもります。
なんと圭吾はすぐにマンガを描き始めました。
この事件を参考にしたマンガで、悪人のモデルは、あの時に見た殺人犯でした。
そして、1年後 ー
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
犯人は模倣犯か作者本人か
”原一家殺人事件 発生”
山のコテージへ家族旅行に向かう一家4人が、山道で惨殺されました。
現場検証を行う警察のなかに、刑事・清田の姿がありました。
清田は許可をとって車の天井のスキマに手を入れます。
すると凶器が発見されました。
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
実は清田は1冊のマンガを持っていました。
タイトルは”34(さんじゅうし)”
今回の事件は、そのマンガと同じ内容の事件だったのです。
今まさに大ヒット中のマンガで、マンガ家はあの山城圭吾でした。
真壁(中村獅童)は驚き、清田に言います。
「マンガの模倣犯の犯行か、あるいは作者本人の犯行てとこだろ」
清田は圭吾に話を聞きにいきます。
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
圭吾は、夏美と高級マンションに住んでいました。
いまや売れっ子マンガ家です。
清田は現場の写真を見せ、圭吾に言います。
「山城圭吾さんが描いたマンガにそっくりでしょう?」
「このマンガでは第一発見者は犯人の顔を見ている。(マンガの)連続殺人鬼”ダガー”のモデルは?」
「オレが作ったキャラクターです。オリジナルの」
「ホントに何も隠してない?」
清田は覗き込むように圭吾の目を見ます。
「...はい」
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
圭吾はここでも真相を喋りませんでした。
「もう仕事に戻ってもいいですか」
刑事たちはいったん引きあげました。
犯人との遭遇
圭吾はガード下の飲み屋に飲みにいきました。
1人で飲んでいると声をかけられます。
「山城さんじゃないですか!」
仕事終わりの刑事の清田でした。偶然を装い、後をつけていました。
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
「お話しすることは何もありませんよ」
「いや、もう勤務終わっているから。オレ、34(さんじゅうし)好きですよ」
飲んでいると清田のスマホが鳴り、清田は店をでて外で話します。
すると1人の男が圭吾の隣に座ります。
「山城先生ですよね? 握手してもらってもいいですか?」
その男の顔を見て、圭吾は驚愕し全身が震えます。
あの殺人犯でした。
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「僕のためにリアルで芸術的な作品を描いていただいて、ありがとうございます」
「先生が描いたものを、僕リアルに再現しておきましたから」
その男は圭吾にマンガの続きのネタを提案し、姿を消しました。
圭吾は恐怖で過呼吸気味になり、
家に帰っても震えていました。
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追いかけてくる殺人犯
”杉村一家殺人事件 発生”
キャンプ場で再び発生します。
マンガ34(さんじゅうし)を模倣していました。
その頃、圭吾と夏美は産婦人科で検査をしていました。
夏美が妊娠しているのです。
帰り道、2人で地下駐車場を歩いていると、声をかけられました。
「山城先生じゃないですか」
あの殺人犯です。
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
「最新号、読みましたよ。」
「行こう」 圭吾は夏美の腕をつかみ、急いで車に乗りこみ走り出します。
圭吾はすぐに気づきました。
車の中で夏美に告白します。
「オレ、34(さんじゅうし)の連載やめる」
「あいつは連続殺人犯だ」
子供ができたことにより、圭吾と夏美が命を狙われていたのです。
「あいつをキャラクターにしてマンガを描いてしまったんだ。あいつが”ダガー”だよ」
「刑事さんに何もかも話す」
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
狙われる恐怖から暴露
「そうかぁ、ようやく辻褄があったよ。どうして隠していたの?」
圭吾は家に呼んだ清田に、ついに真相を告白します。
「オレ、マンガの才能がまるでないんです」
「でもアイツと目があって、アイツがオレの中に入って、オレがアイツに入って、生まれて初めてすごいキャラクターが浮かんで」
「オレは普通のヤツです。もう耐えられません」
そういった圭吾を見て、清田は静かに言います。
「前にも言ったけど、オレは好きだよ、34(さんじゅうし)。ヤツに出会ったことだけが売れた理由じゃないと思うよ」
圭吾は最後に頭を下げます。
「本当に申し訳ございませんでした。罪は償います」
「山城さんのことは後だ。新作のことでも考えといてよ」
そう言って、清田は圭吾宅を後にします。
捜査を続ける清田と刑事たち
そして事件の核心に迫ったその時、悲劇が待っていました。
気持ちは分かる
下積み時代が長く、なんとしてでもデビューしたかった圭吾
揺れ動く思いの中で、この体験した恐怖をマンガで表現したことにより、大ヒットに繋がります。
ついに世間に認められたのです。
編集者の大村より言われた言葉
「リアリティ」
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
圭吾の中で、これがすべてでした。
殺人事件の真相を、自分の中だけに閉じ込めます。
大ヒットによりお金が入り、高級マンションへ住み、妻の妊娠
幸せな家庭を持ってしまった代償は大きすぎました。
刑事・清田役の「小栗旬」の存在がバツグンに大きいです。
渋みを増して、ズッシリとした演技にも注目です。
最後まで一気に楽しめます!
休日前の夜にでもぜひ!
(C)2021映画「キャラクター」製作委員会
キャラクター