Amazon prime videoより配信中
2020年 制作
下町の片隅で暮らす短気ですぐカッとなる三上は、強面の見た目に反して、優しくて真っ直ぐすぎる性格の男。
しかし彼は、人生の大半を刑務所で暮らした元殺人犯だった–。
一度社会のレールを外れるも何とか再生したいと悪戦苦闘する三上に、若手テレビマンがすり寄り、ネタにしようと目論むが…。
三上の過去と今を追ううちに、逆に思いもよらないものを目撃していく–。
(prime video紹介文より抜粋)
いい役者揃い、心理状態を細かく表現した名演技です
最後まで見入ってしまいます。ただひたすら男の苦悩をここまで描いた作品はなかなかありません。
主役は実在した人物であり、演じたのは「役所広司」です。
大げさな表現もない、しかしそれがこの映画の良いところであり、登場人物のすべてが人間ドラマの真骨頂を全面に出した素晴らしい作品です。
(C)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
内容は地味だけどすごく魅力的
極道に生きた男であり、ただそのジジイの出所後の苦労と苦悩を描いています。
そんなジジイ誰が楽しめるねん、と思いきや、役所広司ならではの演技はさすが落ち着きがあり、そして渋く、いい味を出してくれています。
物語自体は淡々と進んでいきます。なので特別大きく盛り上がるシーンももちろんありません。
一見ハードボイルドのような荒々しさがありそうと思いきや、ただの日常生活だけを表現しており、なによりもそれを囲む名俳優さんたちの演技も魅力的で見入ってしまう一つであります。
(C)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
毎日の苦悩から一筋の光
男の出所後の人生はそれは厳しく苦難の道です。就職もできず住む場所もない、まさに八方塞がりの状態でスタートします。
もちろん極道という過去、そして犯罪者でもあった。しかしそれでも支えてくれた人たちがいます。
几帳面で律儀な人柄にまわりが惹かれて手を差し伸べてくれたのです。
そして出所後の再犯率に触れていました。この映画を観るとそれを更に強く感じます
しかし生きにくい世の中と感じさせる一方、手を差し伸べる人がいるということは見ている人は見ているんだなと実感します。
本人は気づかないだけで
(C)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
極めつけは
長澤まさみの激怒した演技、
超恐ろしい
そして魅力的です…
(C)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会