戦場

prime videoでオススメ【小さな独裁者】 面白いほどの緊張感を最後まで味わえます

Amazon prime videoよりレンタルにて配信中

ドイツ・フランス 119分

こんな人にオススメ

  • 最後までいい緊張感を味わいたい
  • マヌケな主役が好き
  • 詐欺師の真髄をみてみたい

(C)2017 – Filmgalerie 451, Alfama Films, Opus Film

〜あらすじ〜

 第二次世界大戦末期のドイツ。

 命からがら部隊を脱走したヘロルトは、道端に乗り捨てられた軍用車でナチス将校の軍服を偶然手に入れる。

大尉になりすました彼は、ヒトラー総統からの命令と称して架空の任務をでっち上げ、出会った兵士たちを言葉巧みに服従させてゆく。

リーダーとなって権力に酔いしれるヘロルトは傲慢な振る舞いをエスカレートさせ、その行動は脱走兵たちが収容されている施設での大量殺戮へと暴走する…。

(prime video紹介文より抜粋)

(C)2017 – Filmgalerie 451, Alfama Films, Opus Film

気持ちがいいくらいの嘘つき

最初からドキドキしっぱなし

ウソも自信をもって堂々としていると周りは信じる。

ことごとく危険を回避していくその術は、気持ちがいいくらいです。

 走るヘロルト

顔は泥だらけ、服も靴もボロボロになりながら必死で逃げているのを1台の軍用車が追いかけている。

追いかけている軍用車はヘロルトと同じナチス・ドイツ軍で、脱走兵を捕まえようとして追いかけまわしていた。

ヘロルトは脱走兵だった。

脱走は重罪である。

ナチス将校の放った弾をかすめ、ヘロルトは捕まりそうになりながらも死にものぐるいで逃げ切った。

さまよい歩いていると1台の乗り捨てられて軍用車の中に、将校の制服が置いてあり、サイズもピッタリ。これは奇跡とヘロルトは将校に成りすます。

部隊からはぐれたという1人の兵士を仲間にして、町へと向かう。

略奪していた脱走兵の数人を言葉巧みに仲間にして、ついに「ヘロルト親衛隊」が誕生した。

途中の検問で1人の将校と合流する。その将校はかつて脱走兵であるヘロルトを追いかけ回していたユンカー大尉だった。

ユンカー大尉はヘロルトの顔を見るなり、こうつぶやいた。

「前にどこかで会ったか?」

(C)2017 – Filmgalerie 451, Alfama Films, Opus Film

ウソも本当に

 バレそうでバレない

堂々とした振る舞い、見ためは将校に見えないが、巧みな話術でまわりを納得させる。

「総統閣下からの特別任務だ」

後方の実情調査というこの一言で周りを信じさせ、大管区指導者(地方の最高権力者)までも欺いてしまいます。

かつてヘロルトを追いかけ回していたユンカー大尉になぜか気に入られます。

バレたくないヘロルトは理由をつけて逃げようとします。

一瞬気づかれているのか?とも思いますが、何事もなくその場を乗りきります。

なぜユンカー大尉に気に入られたか? その理由は最後に分かります。

(C)2017 – Filmgalerie 451, Alfama Films, Opus Film

やっぱり調子に乗ってしまう

 収容所の囚人は法務省の管轄で、軍人は手出しできない。

ユンカー大尉も脱走兵の増加に苦労しており、収容所も満杯で処置に困っていました。

収容所の警備責任者である突撃隊のシュッテに相談され、認められたいヘロルトは暴挙にでてしまいます。

その囚人の処置に、ヘロルトは独断で処分を下します。

「総統閣下からの命令だ」

その意識(思い込み)と周りから認められたい思いから、調子に乗ってしまいます。

法律を無視しあまりに短絡的な決断に疑うものもいたが、そこはヘロルト、詐欺師のように周りを説き伏せ、権限を得ます。

ここの立ち回りはお見事です。

(C)2017 – Filmgalerie 451, Alfama Films, Opus Film

最後の行動で本心のすべてが明らかに

移動裁判所と称して地方で暴虐の限りを繰り返したヘロルトですが、結局は捕まり、最後は軍法会議にかけられます。

そこにはユンカー大尉も同席しています。

責任者は処刑を求刑するが、将官から止められます。

「戦闘的で指導者の素質がある」

ユンカー大尉もその指揮能力に感心しており、まったくの同感でした。

「帝都に戻りベルリンを死守します!」

ヘロルトは大きな声で堂々と宣言します。

しかし最後ヘロルトの行動は。。。

どの作品もナチスの将校はだいたい威圧感があります。

ナチス将校の制服に「威圧感」と「恐怖の象徴」であることを表現しているような作品でした。

最後まで緊張感が続くいい作品です。寝る前の夜にでもぜひ!

(C)2017 – Filmgalerie 451, Alfama Films, Opus Film

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