サスペンス

【ロードトゥパーディション】マフィア映画の中でも最高ランクです

【ロードトゥパーディション】タイトル

116分

【主演】トム・ハンクス

こんな人にオススメ

  • 追われる緊張感を味わいたい
  • ぶっきらぼうな親父が好き
  • 親父の愛情を感じたい

(C)2002 TWENTIETH CENTURY FOX & DREAMWORKS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

登場人物がほとんどマフィア

しっとりとした雰囲気の中なのに、なぜか張りつめている緊張感

動と静が交互に繰り返す見事な展開

出演者の渋い演技に注目です。

雪の積もるイリノイ州ロックランド

12才の兄マイケルと8才の弟ピーターの兄弟が宿題をしている。

マイケルは算数が分からず頭を抱えていた。

母親が優しく声をかける

「後で教えるわ 父さんを呼んで」

仕事帰りの父親に声をかけにいく。

父マイクを呼ぶマイケル

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父親のマイク(トム・ハンクス)は静かに着替えていて、胸ポケットから拳銃のようなものをベッドに置いた。

マイケルは父親の仕事がすごく気になっていた。

「お父さん、食事だよ」 

「ありがとう」

ある日一家は父親の運転するクルマで大きな屋敷に着いた。通夜の真っ最中だった。

1人の老人が声をかけてきた。

「誰か寂しい老人を抱きしめてくれるかな?」

屋敷の主ジョン・ルーニー

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ジョン・ルーニー(ポール・ニューマン)、この屋敷の主だった。

子供2人が懐いている。3人で賭けサイコロで遊んだ。

「金は書斎の上着のポケットだ。欲しけりゃとってこい」

ジョン・ルーニーとの賭けに勝ったマイケルが書斎に入ると、1人の男がタバコをふかしていた。

「やあ サリヴァンの息子だったな?」

ジョン・ルーニーの息子コナー

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「はいルーニーさん」

「コナーおじさんでいい」

男はコナー・ルーニー(ダニエル・クレイグ)屋敷の主ジョン・ルーニーの息子だ。

「ルーニーさんの上着をとりに」

「後にしてくれ オレは忙しい」

人を寄せつけない雰囲気だった。

屋敷の主ジョン・ルーニーがみんなの前で挨拶をしている。

「正直私は(亡くなった)ダニーのことをあんまりよく知らない。だが仲間の死は悲しい」

「私の中にある故人の思い出を話そう。高校のフットボール大会 6点負けてて残り10秒」

「ダニーは味方のクォーターバックに体当たりした」

そう言った瞬間、会場が笑いに包まれる。

亡くなったダニーの兄フィンは不満顔だった。

次にフィンの挨拶が始まる。

弟の葬儀で謝礼を述べる兄フィン

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「弟のダニーは浅はかで乱暴者だった。だが義理には厚く勇敢だった。ウソもなかった」

そして最後に言い放った。

「私は長年あんたに仕え、一生懸命働いてきた。それが私の半生だ」

「この街にとってのあんたは世界を制する神と同じ。人々に与え、また奪う」

すぐさまマイクが間に入り、外へ連れて行く。

屋敷の主ジョン・ルーニーはマフィアのボスだった。

フィンがクルマに乗り込む時、コナーに向かって一言伝えた。

「埋葬を終えたら片を付けるぞ」

コナーへ因縁をつけるフィン

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浅はかな行動

朝食で父マイクは家族に言いました。

「今夜の音楽会だが、仕事と重なった」

「なんの仕事?」

そう聞いたマイケルを、母親がすかさず制します。

「そのおかげで暮らしていけるのよ」

マイケルの中でモヤモヤ感が倍増しました。

音楽会よりも父親の仕事にです。

音楽会よりも父の仕事が気になるマイケル

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ー 雨の夜 ー

父マイクが車で出かけ、コナーが合流し助手席に座ります。

コナーがタバコに火をつけ、ライターを後部座席に放り投げます。

その座席がゆっくりと上がりました。

なんとマイケルが隠れていました。

倉庫街に到着し建物に入る2人、マイケルは外で建物の隙間から中をのぞきました。

何か口論になっている。

コナーと口論の相手は、この前の通夜にいたフィンだ。

フィンと話をつけている様子を覗くマイケル

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「弟は嘘つきじゃねえ 帳簿をごまかしてなどいない。隠し金がどこに?」

「立派な葬式を出してもらって、それがオレの親父への礼か! 恩知らずめ!」

「知ってるんだぞ お前はシカゴに出かけていって...」

フィンがそう言った瞬間、コナーは拳銃でフィンを射殺しました。

フィンを撃ったコナー

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マイクはコナーに怒鳴りつけます。

「何てバカを! 少しは考えたらどうだ!」

マイクに何か言おうとすると、コナーが建物の外を見て叫びます。

「誰かいるぞ!」

マイケルは見つかってしまいます。

外へと走ってくるマイク、怯えているマイケルを見て絶望します。

マイケルの姿を見て絶望するマイク

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父の仕事を目の当たりにして怯えるマイケル

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「何てことだ いいか、このことは誰にも言うな 一言もだ」

コナーが後から来ました。「息子か? 口は堅いか?」

「俺の息子だぞ」

「じゃあ信用しよう。オレは歩く。散歩にはいい夜だ」

大雨の中、コナーは歩いて帰り、マイクとマイケルは無言で車で帰りました。

ここから怒涛の展開を予測させてくれます。

雨の中を歩いて帰るコナー

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渦巻く嫉妬

マイケルは家族と目を合わせようとしませんでした。

学校でも荒れてケンカをするようになっていました。

「子供を守りたくても、いつかは知られてしまうものだ」

マイクは、ボスであり父親代わりでもあるジョン・ルーニーよりそう言われます。

ー 幹部会 ー

ジョン・ルーニーがみんなの前で、コナーに言います。

「コナー 昨夜の出来事で言いたいことは?」

叱責され謝罪するコナー

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「謝罪したいと思います」若干笑いながら言います。

「いい男をまた失った それがニヤつくことか!?」「言い直せ!」

「だから謝罪を...」言った瞬間、ジョン・ルーニーは机を叩きます。

「 バアァァァァン!!」

その場が緊張の糸で張り詰められます。

「”謝罪したいと思う”だと!?」 あまりの迫力に周りが凍りつきます。

「皆さん、謝罪します...」

解散した後、コナーに声をかける者は誰もいません。

ジョン・ルーニーはマイクを呼び止め、新たな仕事を与えます。

それを聞いているコナー、

嫉妬の憎悪がコナーの中で膨らみ張り裂けそうでした。

嫉妬に狂いそうになるコナー

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事件

帰ろうとするマイクを、コナーが呼び止めます。

「親父からだ。トニー・カルヴィノの払いが滞っている」

そう言って手紙を渡します。

「昨夜のことは謝る。悪かった」

トニー・カルヴィノはクラブのオーナーだ。借金の取り立てだった。

クラブに到着し、トニーに会ったマイクは、”ジョン・ルーニーからと思われる手紙”を渡す。

手紙を読むトニー・カルヴィノの顔色がみるみる変わる。

手紙を見て悩むトニー

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トニーと睨み合うマイク、何かを察している。

トニーが動いた瞬間、マイクは隠した拳銃でトニーを撃った。

すかさず手紙を奪い読むマイク

”マイク・サリヴァンを殺れ 借金はチャラに”

ジョン・ルーニーの手紙ではなく、コナーが書いた手紙でした。マイクを消し去るために

「マイケルが...!!」

すぐさま家に電話するマイク、しかし電話は繋がらない。

ー 家 ー

浴室で母親がピーターの身体を拭いていました。

ドアがゆっくりと開きます。

何者かが浴室に入ってきた。

マイクの家に忍び込んだコナー

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コナーでした。

咄嗟にピーターをかばう母親

ちょうど自転車で帰ってきたマイケルは、銃声音を聞きます。

次男ピーターを庇う母親

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外から銃声を聞くマイケル

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絶望からの逃亡

家についたマイク

リビングのテーブルに座っているマイケルと目が合います。

コナーは、次男ピーターをマイケルと間違えて撃ったのでした。

1人呆然とリビングに座るマイケル

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一瞬ホッとしますが、すぐさま異変に気づきます。

恐る恐る2階の浴室へと向かいます。

「アアーーー!! アーーー!!」

マイクの悲鳴が家に響き渡ります。

泣き崩れるマイク

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「ここはもうお前の家じゃない」

すぐさま2人で家を出ます。

マイクは復讐するためコナーが宿泊しているホテルに行きますが、すでにいませんでした。

そのころジョン・ルーニーはコナーを叱責していました。

コナーの勝手な行動を叱責するジョン・ルーニー

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「何という奴だ! オレは呪う!! お前が生まれ落ちた日を!」

何度も殴打します。

怯えるコナー

泣いて辛そうにしているコナーを最後は抱きしめます。

「許してくれ...」

息子同然に育ててきたマイクか、本物の息子をとるか、ジョン・ルーニーは決断を迫られます。

叱責され怯える息子コナーを抱きしめるジョン・ルーニー

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マイクとマイケルが向かった先はシカゴでした。

別のマフィアグループへ雇ってもらうためです。

目的は復讐をするためでした。

シカゴの街並み

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暗殺者の手が迫る

シカゴに到着したマイクは、自分を売り込みにいきます。

復讐という条件もありで、です。

しかし返答は、

「雇うことはできない」

「庇護する人間がいたから、君は今まで生きてこられた。今も私を含めたその連中が君を守っている」

「(復讐を)行動に移せば君は孤立無援になる。そして君は殺される」

マイクが今まで無事に行動できていたのは、今も組織から守られているからでした。

しかしマイクの答えは、

「そうはできない」

命よりも復讐を選びます。

自分を売り込んできたマイクを諭す幹部

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隣の部屋にはジョン・ルーニーとコナーがいました。

ジョンはひどくやつれていました。

「神よ お力を いったいどうしたら...」

「マイク・サリヴァンと思わず、ただの男と」 幹部が言います。

息子同然に育ててきたマイクを殺したくない。

しかし放置すれば実の息子コナーが狙われ続けるのです。

苦悩するジョン・ルーニー

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ジョン・ルーニーはついに決断します。

「手早く殺れ」

「子供は? 子供は大人になっても忘れませんよ」

「よせ、殺してはならん!」

マイクを暗殺するために暗殺者に依頼します。

「いい男がいます」

冷酷な暗殺者はマグワイヤ(ジュード・ロウ)

フリーのカメラマンで、新聞社に自分の写真を売り込んでいた。

そしてマグワイヤの専門は、殺害事件場での死体写真だった。

マイクとマイケルはこの男に狙われることになります。

殺し屋マグワイヤ

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最初は感じなかった父親の愛情

主役のマイケル(トム・ハンクス)の役柄が常に冷静沈着

子供に対しても言葉少なめで、どこか冷めた感じの印象です。 

ボスであるジョン・ルーニーは父親代わりでもあり、

「お前が息子なら良かった」

と言わせるほど大層気に入られていました。

マイケルと命がけの逃亡をし、逃亡の期間に子供と接する時間が多くなります。

全面に出すことのなかった父親としての愛情を、マイケルに出すようになります。

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注目してほしいシーン

冒頭で、ダニーの葬式が終わりパーティーが始まります。

主ジョン・ルーニーが、おぼつかない手でピアノをひいている隣で、マイクが手伝います。

みんながそれに聞き入り、拍手喝采が起こります。

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それを笑いながら見ているコナーに、ピーターが声をかけます。

「いつも笑っているね?」

コナーがゆっくりと顔を近づける。

「死ぬほどオカシイからさ」

笑みを浮かべながら嫉妬に満ちたダニエル・クレイグの表情が不気味です。

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コナーの父であるジョン・ルーニーがマイクに好意を抱いているのを、かなり憎んでいるのがハッキリと分かるシーンです。

父マイクと息子マイケルを追いかける暗殺者のマグワイヤ(ジュード・ロウ)

町外れのレストランで食事をしているマイクを見つけ、お互い身分を隠しながら会話します。

マイクが会話の途中で「自分を追ってきている殺し屋」と気づきます。

その時の2人の緊張感で張り詰めたやり取りが恐怖すら感じさせます。

マイクを狙う暗殺者マグワイヤ

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自分を狙っていると気付いたマイク

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冷静沈着なマイケルが子供と大喧嘩したり、観ている方をどこか楽しい気分にさせてくれます。

それがどこか安心させ、何とか助かってくれ〜と心揺さぶられます。

悲しくも笑いもたまにありの大作です!

休日前に夜にでもぜひ!


ロード・トゥ・パーディション (字幕版)

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