129分
Amazon prime videoより配信中
こんな人にオススメ
- イジメをみたこと、加担したことがある
- 友達がいない時期があった
- ほっこりする気持ちになりたい
〜あらすじ〜
“退屈すること”を何よりも嫌う少年、石田将也。
ガキ大将だった小学生の彼は、転校生の少女、西宮硝子に無邪気な好奇心を覚える。
彼女が来たことを期に、少年は退屈から解放された日々を手に入れた。
しかし、硝子とのある出来事がきっかけで将也は周囲から孤立してしまう。
やがて5年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長した将也と硝子。
“ある出来事”以来、固く心を閉ざしていた将也は硝子のもとを訪れるが……。
(prime video紹介文より抜粋)
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
小学生の残酷さ
小学生の残酷さ
人の気持ちや加減が分からなかったからこそ
大人になってから辛い気持ちになります。
高校生の将也は橋から下を覗いていた。
飛び込もうとしていたのだ。
将也が小学校6年生の時に、西宮硝子(にしみやしょうこ)が転校してきた。
将也が小学生の時はガキ大将で、仲の良い友達に囲まれ、クラスの中心的なポジションだった。
担任が硝子に自己紹介を促すも、硝子は何も喋らない。
耳が聞こえないのだ。
硝子はノートで会話するようにしていた。
ノートに自分の言いたいことを書き、紙の上で会話をする。
そんな硝子をクラスメートもあたたかく受けいれてくれた。
最初までは
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
映画 聲の形
イジメのはじまり
声が聞こえず会話ができない硝子は、少しずつまわりから避けられるようになります。
クラスメートの輪に入ろうとするが、会話のやり取りができないせいで、少しづつ面倒くさがられるようになります。
将也は硝子に言います。
「お前もうちょっと空気を読まないと、みんなから嫌われるぞ」
硝子の答えは、
「ともだち」でした。
ヘラヘラする硝子に、将也は口調を荒げて言います。
「気持ち悪いんだよ!」
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
硝子に対してイライラするようになった将也は、執拗に嫌がらせするようになります。
女子のリーダー的な立場の「植野直花(うえのなおか)」も、将也と同調します。
水をかけたり、補聴器を奪ったり、ノートを池に捨てたり
それにもかかわらず、将也に対し硝子は手話で伝えます。
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「私はあなたと友達」
意味がわからない将也はますます気味悪がりますが、
硝子のこの気持ちは将也の心にずっと残り続けることになります。
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
人の痛みが分かってくる
孤立した硝子を支える友達がいました。
女子の佐原(さはら)さんで、手話を覚えようと2人は一緒に行動するようになります。
その佐原も他のグループから避けられるようになります。
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
佐原は突然転校してしまいます。再び硝子は1人になり、イジメは続きました。
ついに硝子も転校します。
転校はイジメが原因だったことで、担任から将也は吊るし上げられます。
同じように加害者になりたくないクラスメートからは、
将也が「イジメているヤツ」とレッテルを貼り、今度は将也がイジメられるようになります。
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
硝子にやっていたことが自分にも跳ね返ってきました。
その後、中学生になっても高校生になっても将也は孤独でした。
将也からは小学校のころのヤンチャさは消え、人の顔をまともに見れなくなっていました。
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
過去を変えたいけど
「自分は生きていてはいけない人間」
高校生になった将也は、硝子にひどいことをしたことを後悔しており、漠然と謝りたい気持ちをもって過ごしていました。
そして硝子に会いにいくことを決心します。
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
硝子に会うことに成功します。
将也は、硝子に心を奪われつつありました。将也は硝子に聞きます。
「連絡取りたい人はいる?」
本心は自分と言って欲しかったのです。
「佐原(さはら)さん」
イジメられている硝子に仲良くしてくれてた同級生です。
別の学校に通っている佐原さんにも会いにいき、2人は小学生時代のように意気投合します。
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
さらに女子のリーダー的立場だった植野直花とも街で遭遇します。
昔のメンバーが集まりつつありました。
みんなで遊園地に遊びに行ったり、将也にとっての友達グループができつつありました。
そう思っていましたが、
複雑に絡み合った糸は、今もほどけずに絡み合ったままでした。
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直花は硝子に言います。
「私はあなたが嫌い。あなたさえいなければこんなことにならなかった」
直花は、昔のみんなが仲良かったころに戻りたかった、
硝子が来なければ今までどおりクラスメートみんな仲良く過ごせてた、と思い込んでおり、硝子に対して敵対心をもっていました。
それは硝子に心を奪われている将也に対し、
将也に恋心を抱いていた直花の嫉妬心でもありました。
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結局は過去は消せない
「自分が犯した罪は、そっくりそのまま自分に跳ね返ってくる」
中学・高校と、将也はずっと苦しんでいました。
かつての自分の行動による罪悪感から、夏休みに硝子と毎日遊びにいこうとします。
2人で出かけ、将也本人は充実した毎日を過ごせていたと思っていました。
しかし事件が起きてしまいます。
硝子も自分が迷惑をかけていると思いこんでいました。
「私と一緒にいたら不幸になる」
硝子自身も自分のせいでみんながバラバラになっていると思っていました。
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
みんなもがき苦しんでいた
イジメられている硝子を守ろうとする家族がいて、硝子のために手を尽くそうとしていました。
直花もみんなもがいていました。
小学校時代の本当の気持ちを表すようなカットが、ところどころ出てきます。
素直になれない複雑な子ども心が、そのカットから読みとれます。
最後に硝子は言います。
「私が壊してしまったものをもう一度とりもどしたいです」
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
すべてを受け止め前に
将也と硝子をはじめ、当時のクラスメートの心情が分かってくると辛い気持ちになります。
イジメている将也を、少し複雑な気持ちで見ている直花
学校から家に帰ってきて母親に泣きながら話す硝子
硝子が小学校時代にイジメられていたにも関わらず、ヘラヘラしていた理由
この時はこういった心情だったんだと最後に明らかになってきます。
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
青春モノと思いきや、誰しもが経験したような深い内容の1本です。
セリフを一つとっても考えさせられるものがあります。
序盤は観るのが辛いですが、少しずつ成長し前に進もうとするメンバーたち
そして最後に待ち受ける大事件
最後まで飽きることなく一気に観れる内容になっています。
休日前の夜にでもぜひ!
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
映画 聲の形